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平成22年度第7回研修会(ミュージアムカフェ・熱唱!歴史系と自然系の博物館資料保存論)開催報告

 開催から1ヶ月も経過しての実施報告UPで大変遅くなりました。以下の通り、第7回の研修会を開催しましたのでお知らせします。なお、配布資料や講師のPPTデータなどもダウンロードできるよう用意しました。参加できなかった方、また参加された皆さんも、振り返りなどで活用ください。
■日時 2月7日(月) 19:00~21:00
■場所 箱崎水族館、喫茶室 福岡市東区箱崎1-37-21
■テーマ 「熱唱!歴史系と自然系の博物館資料保存論」
■講師 ①本田光子さん(九州国立博物館 博物館科学課長)
      保存学の専門研究員から最先端の歴史系博物館保存論を聞く。
      ②高田真理子さん(海の中道海浜公園動物の森 獣医師)
      動物園獣医師から、自然系博物館の資料保存論を聞く。
■内容 2008年、学芸員養成課程の改正で、「博物館資料保存論」という科目が新たに設定されました。 学術資料を収集、保存、展示するという博物館の基本機能に「資料保存」は欠かせません。一方で、大学教育の場では、人文系と科学系の学部で、この科目をどのように講義すべきかが大きな課題になっています。歴史系と自然系という異なる館種の「資料保存論」を、お二人のお立場から、より深く知り考えるトークセッションです。
■参加者 36名(今回はテーマが学芸員養成に関することでしたので、市内の学芸員養成講座を開設されている大学教員にたくさんおいでいただきました)
■実施概要
 18時半頃から参加者が集まり始め、ほぼ定員でのスタートとなりました。当初、九州国博の本田先生から講話の予定でしたが、渋滞等で遅れられ、急遽、海の中道動物の森の高田真理子獣医師さんを先にご登壇願いました。

 今回の研修会のテーマは「博物館資料保存論」。博物館法改正で、学芸員の養成のための科目に新たに1つの科目として2単位が付与される大きな扱いとなったこの科目をどの様に教えるのか、また単に資料保存といっても、人文系と自然系の博物館では取り扱う資料の違いで、保存の解釈や業務の内容が異なるため、授業のつくり方も学部により考慮しなければならないのでは、という危惧もありました。このため、人文系の保存学は九州国博の保存学のプロである本田光子さんに、自然系は動物園獣医師とし、日本動物園水族館協会の感染症対策や種の保存で活躍されている高田真理子さんに講師をお願いしました。
 講義はそれぞれのお立場からの保存学を語っていただきましたが、今回の研修会では、「一見、両者は違うように思えても、実は根っこの部分は同じ」であることに気づくもくろみもありました。つまり、両者とも資料には命があり、伝え残していく「遺伝子」があること、またそれらを守り継続していくことは博物館の共通の使命であるということに気付くことを狙っていました。。
高田真理子さんからは、日常の飼育管理だけでなく、種の保存、生息環境保全、域内保全、域外保全などを語っていただき、その後、本田さんのお話の中に出てくる様々な資料保存のリスクは、前半の高田さんのお話といろんなところで繋がっていました。そして、本田さんには最後に、博物館の使命は「文化財の遺伝子を守りつなげることだ」という言葉で締めていただき、今回の研修会の落としどころをしっかり組み込んでいただきました。

 研修会は21時のお開きの時間ぎりぎりまで講話が続いたため、会場の皆さんとの意見交換や質問を受けることができず、その部分ではちょっと心残りでしたが、参加された大半の皆さんの満足度は高かったものと感じました。

(文責:高田浩二)





平成22年度第7回研修会資料   
 □ 配付資料1(PDFファイル) 配付資料2(PDFファイル)  配付資料3(PDFファイル)  配付資料4(PDFファイル)
 □ 本田光子さん(PPTをPDFに変換)
 □ 高田真理子さん(PPTをPDFに変換)